季節の移り変わりを楽しみながら仕事をしていると、少しのんびりしてしまうこともありますが、良い空気の中でリフレッシュしながら物作り出来ることを幸せに思います。もしお近くにお越しの際は、気軽にお立ち寄りください。
作者 和田海平の経歴
2000年 足利工業大学 建築学科卒業
(株)スマイル本田 入社
2003年 富山県職業訓練校卒業
(有)祭り屋木材 入社
矢澤金太郎氏に師事
指物工房矢澤に勤務
2007年 Wood works horizon 開設
私は大学で建築を学んでいたこともあり、国内外の建築物や美術にとても興味があります.
学生の頃は、長い夏休みを利用してよく海外へ一人旅に出かけました。
学生の貧乏旅行で、バックパッカーの旅ではありましたが、新しい文化に触れ、美しい建築物に出会う中で、物作りや美術デザインへの好奇心がますます高まりました。
タイ、インドなどアジアを中心にスペイン、モロッコなどを旅しましたが、その中でもバルセロナにあるサグラダ・ファミリアが強く印象に残っています。サグラダ・ファミリアは、建物自体が有機的で巨大な彫刻作品のようでした。
中にはエレベーターが設置されていましたが、私は節約のためとても狭い石造りのらせん階段を登りました。それはまるで巨大生物の内部を這い回っているかのような感覚で、不気味さを感じながら登ったことを今でも鮮明に覚えています。
大学卒業後は建築リフォームにたずさわる仕事に就きました。営業職からのスタートで、実際に家をリフォームされるお客様や内装工事を行う職人さんたちと接する機会が増えました。仕事を通して、内装や家具について考え、勉強するにつれ、建物そのものよりもインテリアの方に興味を持つようになりました。
その中でもとくに木製の家具の美しさに惹かれ、自分でデザインし作ってみたいと思うようになりました。
そこから一念発起し、富山県にある職業訓練校で木工の基礎を一から学び、新潟の家具製造会社を経て、以前から憧れていた矢澤金太郎氏のもとで働く機会に恵まれました。矢澤氏の工房では、段取りの重要性や、天然木を削り出して扱わなければならない木工芸ならではの様々なトラブルの対処法など、たくさんの事を学びました。
そして3年半の修行の後、故郷の淡路島で念願であった自分の工房を持つことができ今に至ります。
訓練校以来、日々木材を加工することに従事してきたため、ホライゾンを開業するまでは、直接お客様に
接することはありませんでした。
今、実際にお客様に会い、お客様一人一人の家具に対する思いや、こだわりを聞いたり、一緒に考えさせてもらったりする中で、強い責任とやりがいを感じています。
テーブルひとつとってみても、これから長い間お客様の生活の一部として使われていくものだと思うと
自然と気持ちが引き締まります。少しでも愛されるよう、細部まで心を配り、ひとつひとつの工程を丁寧に、完成まで突き進んでまいります。